便通は普通です?というが・・・

便通は普通です?というが・・・

針灸治療で大便が増える!?

初めていらっしゃった方に 「便通は?」と聞くと 便秘の人以外は、たいていは「普通です。」と答えられる。毎日あるいは2~3日に一度 うんこをすれば まあ便秘とはいわない。

しばらく結(ゆい)で針灸治療を受けられた方に 私はよくこんな質問をする。「どうですか、大便の量が増えたでしょう?」たいていの方から「量が増えました」という返事がかえってくる。

別に患者さんたちは大便の量を増やすために結(ゆい)で治療を受けたわけではない。それぞれにつらい症状を抱えて当院に治療にいらっしゃっている。私が「大便の量が増えたでしょう?」と聞くのは、内臓の働きが弱いだろうなと診断していた患者さんたちに対してだ。治療して内臓の働きがよくなったことを 腸の動きで確認する。

針灸は身体全体を治していく。つらい症状も 鎮痛剤のように感じなくさせているわけではない。内臓の働きが弱い患者さんの、内臓の働きをよくし 身体の機能全体をアップさせていくなかで つらい症状もおのずとなくなっていくようにしむける。

世界で違う大便の量

便秘は気になっても、大便の量なんてふだん気にもとめない人がほとんどだろう。小指の頭ほどでも大便が出ていれば 便通は問題ないと思われる。「便通は?」と聞くと「普通です。」と答えられるわけだ。

じつは大便の量は地域によって違う。ある調査では、アフリカやインドの住民は一日に400-800gの大便を排泄するのに対し、北米、西ヨーロッパでは100g前後に過ぎないといわれている。

日本はその中間の150~200g 。食べる食物繊維の量の違いが大きいといわれている。肉食や精製された白パン中心の欧米型食生活が大便の量を減らし、ガン、高血圧、肥満、糖尿病などの生活習慣病(成人病)を増やしていく。と、ここまではいろんな健康情報で流されていることだ。
ここから先が ここだけの話になる。

食物繊維、過ぎたるは及ばざるがごとし

たしかに食物繊維は身体にいい。しかし やたらと摂ればいいものでもない。適量は人によって違うのだ。適量は自分の感覚と経験で見つけるしかないのだ。

内臓の働きがいいかげん弱くなっている人は 一度にたくさんの食物繊維は かえっておなかの動きをとめたり腹痛をおこしたりする。

「前回の治療の後どうも調子悪くて、おなかが痛くなり始めたんです」あるとき治療をはじめて数回の若い女性の患者さんが おっしゃる。どうも変だと、よくよく聞くと前回の治療後 何回か ごぼうばっかりの食事を続けたことがわかった。テレビで、ごぼうは食物繊維の宝庫、ごぼうが身体にいいとやっていたから、さっそく作って食べ始めたのだ。過ぎたるは及ばざるがごとし。ごぼうばっかり食をやめたら すぐに調子はよくなった。

起き抜けに一杯の水は逆効果!?

食物繊維や運動だけが 便秘を予防するわけではない。内臓の働きが弱くなっている人はおなかを冷やさないように気をつけたほうがいい。もう冷房の入っている職場も多いだろう。冷房が入ってから 便通が悪くなったり下痢したりしている人は、内臓の働きが弱くなっている場合が多い。
おなかが冷えているという感覚はわかりにくいものだが、おなかに手をやってひんやりしたとしたら冷えていると考えていい。内臓の働きが弱くなっているのだ。冷えを予防する腹巻も立派な便秘対策になる。朝 起き抜けに一杯の水を飲むといいとよく言われるが こういう人には逆効果。冷たい水が 刺激になるどころか 内臓の働きを弱めてしまう。白湯かあたたかいスープ 味噌汁の方がいい。

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