半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.175と176 2007/10/18と10/19より
若年性更年期障害/プチ更年期障害はどういうもの
更年期とは閉経になる前後の期間のこと、時期としては平均50歳前後といわれています。
更年期障害の主な原因は卵巣の働きの低下に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の減少によるものといわれています。
症状はほてり、のぼせ、ぱぁっと汗をかいたりするほか、頭痛肩こり、不眠。いろんな自律神経症状、うつ症状、不安感などいろいろあります。
こういった症状が20~30代で出る場合、一部のメディアが若年性更年期障害とかプチ更年期障害とか呼びはじめました。月経がとまる場合もあります。
女性ホルモン(エストロゲン)を出させる卵胞刺激ホルモンが自律神経の乱れによってスムーズに出なくなってくるから、女性ホルモン(エストロゲン)がうまく出なくなってくるのではないかと西洋医学の立場から説明する医師もいますが、定説と呼べるかどうか私にはわかりません。
そもそも若年性更年期障害/プチ更年期障害は正式な医学的病名ではないのです。
当然、確立された治療指針もありません。
婦人科では各種ホルモン剤や排卵誘発剤、低用量ピル、中用量ピルや漢方薬を使っているようです。
針灸では どう治す
20~30代の女性の月経が不順になったり、場合によっては月経が止まったりして、さまざまな自律神経症状もいっしょにでてくるのは今にはじまったことではありません。
私も昔から診てきました。
月経が止まる場合、中医学では大きくは血枯(けっこ)と血滞(けったい)に分類されます。
血滞(けったい)の場合は顔や手がほてったり、皮膚がかさかさしてきたり、口が渇いたり便秘になったりするといわれています。
20~30代の女性は必要なホルモンを出す力は持っています。ストレスからその働きがスムーズにいっていないだけ。
各種ホルモン剤や排卵誘発剤に頼る前に漢方薬や針灸で、本来持っている力を呼び戻してあげた方がいいのではないでしょうか。
プチ更年期について紹介しているあるホームページに以下のようなキャッチコピーが並んでいました。
若い女性に増えている「プチ更年期」 原因はストレスや過剰なダイエット、過労など放っておくと本当に閉経してしまうことも!
早めの治療とストレスをためない生活を心がけて。
プチ更年期は増えているの?
プチ更年期という更年期障害のような症状を訴える女性が増えているといわれれば「そうかもしれないな」とも考えてしまいますが、若年性更年期障害/プチ更年期障害は正式な医学的病名ではないので正確な統計はないと考えられます。
増えているかどうかはわからないというのが実際のところではないでしょうか。
増えているとみんなが思い込んでいても、実際は増えていない、むしろ減っているということも世の中にはあります。
たとえば犯罪。
みんなは増えていると思い込んでいますが、実際は2002年をピークにして減少傾向にあります。法務省のホームページにアクセスして最新の犯罪白書をみればすぐにわかります。
法務省の2006年犯罪白書 によると
2005年の殺人は横ばい、強盗は前年比17.9%減、窃盗(せっとう)は前年比12.9%減
フランス,ドイツ,イギリス、アメリカと比較すると「各国の主要な犯罪の統計数値を見る限り,我が国の主要な犯罪の認知件数及び発生率は,各年ともほかの4か国を下回っている。」と法務省は日本の治安に胸をはっています。
儲かるのは誰?
事件は減っているが、事件報道は増えているという調査がありました。
「犯罪が増えている」「治安が悪化している」と人々を不安にしたほうが、警備会社や防犯グッズの会社は儲かります。
携帯電話も防犯を理由に小さな子どもにまで売れます。人々を不安にしたほうが、儲かる人が多いのです。犯罪は減っています。
でも犯罪白書の事実を淡々と報道するよりも、センセーショナルな犯罪、事件のニュースのほうが視聴率はとれるのです。
人々はますます不安になりセキュリティにお金を使います。
薬の使用量を増やすため?
プチ更年期障害が若い女性に増えているという情報も、誰が儲かるのかなとふと考えてしまいました。
米国国立衛生研究所が、HRT(ホルモン補充療法)は恩恵よりもリスクの方が大きいという見解を発表して以降、各種ホルモン剤の使用量は伸び悩むか、減っているはず。
若年性更年期障害/プチ更年期障害という新しい呼び方、病気をつくりだすことは、薬の需要を増やすのには役に立つはずです。
製薬会社がキャンペーンをしかけても不思議ではありません。
たいした根拠もないのに「増えている!」とキャンペーンする仕方は治療家として好きになれません。いたずらに女性の不安をあおるからです。
不安はいろんな症状を悪化させます。
昔から月経不順や月経が止まることはありました。
プチ更年期障害のような症状があったなら、ほっとかないで早めに治療することは大賛成。でもすぐにホルモン剤や排卵誘発剤に頼るのには疑問を感じます。
20~30代の女性は必要なホルモンを出す力は持っているからです。ストレスからその働きがスムーズにいっていないだけ。
各種ホルモン剤や排卵誘発剤に頼る前に漢方薬や針灸で、身体の本来持っている力を呼び戻してあげた方がいいのではないでしょうか。
婦人科で漢方薬治療を受けたいときは、結(ゆい)のHPの 「伝統医学の知識のある医者の見分け方」 を参考にしてください。

