四十肩、五十肩 自分で体験してみて
2003年3月
五十肩 早めの治療が大切
俗にいう四十肩、五十肩です。肩関節周囲炎といいます。
四十歳や五十歳のころによく発症することから そう呼ばれます。ちょっところびかけて手をついたりした後に痛み始めることもあれば なんの思い当たるふしもないのに痛みはじめることもあります。
最初は 夜もズキズキ痛んで眠れない状態が一週間程度 人によっては一ヶ月以上続きます。そのうち夜の痛みが少しましになってきたかな、なんとか眠れるかなという段階にはいります。 なんとか眠れるようになったのはいいけれど、今度は早朝 痛み始めます。寝返りの時の痛みは耐えがたいもののようです。
一ヶ月以上痛む状態でほおっておくと 肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態になります。動かすと痛いものですから 動かさない そのため筋肉や筋がかたまってしまうのです。
骨折なんかして 例えば指をギプスでしばらく固定してしまうと、ギプスをはずしてもすぐには指は動きません。それと同じです。おもだるく痛んだり、動かそうとすると びりっと痛んだりするようになります。
針灸治療は始めるのが、早ければ早いほど早く治ります。
私の経験
実は私も2002年の3月ごろ四十肩になりました。2~3月は四十肩、五十肩になりやすい季節なのです。
私の場合は 朝 何気なく右腕を動かしたときにビリッという感じで痛みが走りました。じわっと右肩に不快感、違和感が広がりました。初めての経験です。夜もズキズキ痛んで眠れないという患者さんの言葉が脳裏によみがえります。
すぐに いくつかのつぼにお灸をして右肩をキネシオテープで固定しました。
針灸やマッサージの仕事はしましたが、右腕で重いものをもつようなことは一切やめました。昼休みは またお灸です。痕ののこる直接灸、熱いやつです。直接灸をいやがる患者さんは多いので患者さんに使うのはもっとマイルドなものにすることが多いのですが、こういう時はよく効きます。それに治療時間がかからないのが、仕事の合間にするには向いています。
こんな調子で お灸を繰り返し、たまに針もして、3日で完治しました。4日目にはキネシオテープの固定もはずしました。
夜の痛みは経験しないですみました。
針灸治療は始めるのが、早ければ早いほど 早く治るというのを実感した次第です。
五十肩どれくらいで治るのか
結(ゆい)で針灸した場合の話ですが
最初の段階 夜もズキズキ痛んで眠れない状態でただちに治療を開始した場合 1~2回の治療で ズキズキ痛む状態がなくなります。でもまだ重だるい状態が残ります。それから週2回 2週間程度で治ります。
痛みはじめて一ヶ月以上たった場合。一ヶ月以上から半年程度がまんして、あるいは整形外科などで治療したもののおもわしくなくて 針灸治療に来られた場合。
当院ではこの段階の患者さんが一番多いようです。
夜や早朝の痛みが残っています。1~4回の治療で 夜や早朝の痛みが ほぼ とれます。針灸は鎮痛剤とは違います。いったん痛まない状態になり、しばらく痛まない状態がキープできれば、痛みが再発するということはありません。
痛まなくなっても、肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態が残ります。夜や早朝の痛みがとれ次第、肩の動きをよくする治療にはいります。
腕を前に上げる、自然に電車のつり革をつかむような動作がまず1~2回の治療でできるようになります。みるまに腕が上がるようになるので、患者さんはびっくりされます。これで日常生活の大半は苦にならずに送れるようになります。
つぎは 腕を横から挙げる動きです。これは2~5回程度かな。こっちのほうが改善しにくいようです。半年もほおっておかれると この段階で苦労します。
「直接灸してもいいよ」という方は自分から
2~3月は四十肩、五十肩になりやすい季節です。今年はいつまでも寒いから3~4月かも知れません。冬の間 静まっていた体内の気が、春になると動き始めます。そのときに頚部や肩で故障がおきやすいのです。
結(ゆい)にいらっしゃった時に「直接灸してもいいよ」という方は自分からおっしゃってくださいね。
痕の残る治療法の選択はこちらからは提案しにくいのです。
ほかの針灸院に行かれた時も、「直接灸してもいいよ」という方は自分から言われた方がいいでしょう。
治療家にとっては 選択肢が広がります。患者さんのためにもいい治療ができるかもしれません。



