インフルエンザ 特効薬なくてもたいしたことはない

2003/01/29

まずは頭を冷やそう

インフルエンザが大流行といわれている。マスコミが「どこどこの特養で何人 死亡!」と書き立てれば なんだか ずいぶん死亡しているような印象を持つが インフルエンザの死亡者が本当に増えているのだろうか。特別養護老人ホームや老人保健施設で老人が死亡するのは 毎年のことだ。寒い時期に年寄りが死んで、葬式が増えるのも昔から 変わらない。

インフルエンザをそうこわがることはない。たいていの人は3~4日で治ってしまう。インフルエンザ、病みあがりの養生が大切でも書いたが、後の養生が大切だ。

「インフルエンザの特効薬が品薄になっている」と報道されているが

ないといわれれば 欲しくなるのが人情だが、特効薬といわれるほど効くものだろうか。

まず考えてみよう。特効薬とされるアマンタジン(商品名シンメトリル)は99年11月A型インフルエンザ用の抗ウイルス剤として認められた。 遅れてオセタミビル(商品名タミフル)が2001年2月より、健康保険の適応となり、2002年4月からは小児用のドライシロップも出た。

オセタミビル(商品名タミフル)は資料によると次のように書かれている

このお薬は、インフルエンザウイルスに直接作用し、ウイルスの増殖をおさえます。感染初期に使用することで、症状の軽減と、治りが1~2日早くなることが期待できます。

国内で、プラセボ(にせ薬)を対照とした二重盲検比較試験(252人)がおこなわれています。この薬を飲んでいた人(122人)の症状がよくなった日の平均はおおよそ3日目(70時間)でした。一方、プラセボを飲んでいた人(130人)では、平均して4日 (93時間)かかりました。この薬の服用により、治りが平均で1日ほど早くなることが示されました。 おもな副作用は、吐き気、腹痛、下痢などの胃腸症状です。

さて治りが1日 早くなることで 特効薬と呼べるかどうかは読者の判断まかせる。発症して48時間以内に飲まないと効かない薬だ。症状の軽減については、どうやってわかるのだろう。インフルエンザ、病みあがりの養生が大切で書いたように、最近は40度近い高熱をだす患者さんは少ないから、「タミフルを飲んだおかげで 高熱が出なかった」と考える人が出てもおかしくはない。副作用で、吐き気、腹痛、下痢なんかが出てくるとそれはそれで結構しんどい気もするのだが。

新薬、最初は夢の薬?

だいたい新薬が世に出ると 最初は夢の薬のように宣伝されるものだ。製薬会社の力は大きい。多国籍企業も多い。マスコミの大スポンサーでもある。新薬登場後、数年して いろいろ実際の患者に使ってみて評価が定着してくる。思わぬ副作用が発見される場合もあるし、効果なしとして退場する薬もある。痴呆に効くとされ広く使われたが、結局 効果なしとされ健康保険からはずされた一部の脳代謝賦活剤の例もある。

インフルエンザ薬 アマンタジン(商品名シンメトリル)は耐性ウイルスをつくってしまう。「シンメトレルを3日間使うと熱が下がってくるが、そこで耐性ウイルスが現われてまた熱が上がるという例が少なくない」という報告があるそうだ。2種類のインフルエンザにかかってしまうのは 願い下げだ。この薬も出始めの頃はもてはやされた。

不安感は免疫力をさげる。アマンタジンやオセタミビルを飲まなくても大丈夫。読者のみなさんも何度かインフルエンザを経験されたはず。何日か布団をかぶって、寝て治したはず。マスコミ報道に踊らされることはない。

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