症状と治療のお話し : 頭痛 首 肩こり

まず最初にこちらをお読みください。

頭痛 首 肩こり

症状を緩和するだけでなく 完治をめざす治療です。 肩こりは よく再発します。結は肩のこらない身体をつくります。 姿勢が悪いからという方が多いのですが、陽の気がうまくめぐっていないと身体を保持する力が弱くなり 姿勢が悪くなると考えます。同じ仕事をしていても肩のこりにくい人とすぐにこってしまう人がいます。身体をこりにくい状態に変えていきます。

一日中デスクワークして、夜に肩がこったように感じてもお風呂に入ると解消する。翌朝は肩こりなんて意識しないという身体です。

顎関節症と耳管開放症 肩こりの20代女性

顎関節症 耳管開放症になった20代女性のお話です。
音大声楽科の学生さんです。約1年前から、左耳の耳鳴りが始まりました。一か月後に右の顎が痛み始め、その一か月後に左耳が開き始めました。歌っている最中や緊張すると耳が開きます。問診カードには、耳管開放症 耳鳴り 顎関節症と書かれていました。
首や肩が凝りやすく、食事は量を食べられません。何かあると胃が痛くなります。手足も冷えます。
少し消化器系が弱くて、やや緊張しやすい方です。交感神経優位のタイプです。消化器系の弱い状態を中医学では脾気虚(ひききょ)、緊張しやすく手足が冷え、首や肩が凝りやすい状態を肝欝気滞(かんうつきたい)と呼びます。両者が合わさった状態を、肝脾不和(かんひふわ)と言います。
肝欝気滞(かんうつきたい)は気を巡らせ、脾気虚(ひききょ)は消化器系を元気にして治していきます。耳管開放症 耳鳴り 顎関節症は気虚と気滞、気が滞っている状態の合わさったもので、別の病名ですが、身体の状態=証(しょう)からみると同じものです。
患者さんはいろいろな症状が出てきて、混乱されていますが、中医学からみるとひとつの証(しょう)がいろいろな症状をもたらしているだけでそう難しい病気ではありません。約2カ月8回の治療で治しました。
 
発表会のために新曲に挑戦した時のエピソードは興味深いものでした。最初の1週間は耳が開くことが多かったのですが、次の1週間は全然 耳が開くことはなく肩こりも顎の痛みもなく発表会を迎えられたといいます。
新曲に慣れない時は、緊張して気が滞ったのです。習熟して気持ちよく歌えるようになってからは気が巡り諸症状は消えたのです。2022年7月掲載
 
◆コメントをいただきました。
耳が開くことがほとんどなくなり より練習に集中できるようになりました。治療を重ねるごとに、少しずつ良くなっていくのを実感することができました。ありがとうございました。
自筆のコメントは以下からどうぞ
 

40代女性のコロナ後遺症 背中の痛みと倦怠感が続きました

つらい時は結(ゆい)に来てくださる40代女性がコロナに感染されました。コロナに感染したからとキャンセルの電話があって約40日後に来院されました。
のどの痛みから始まり 37度の発熱 関節痛 倦怠感 頭痛が一週間続きました。一人で自宅療養されていたのですが、大阪市からの食糧支援が何もなく友人の差し入れで食べていたそうです。兵庫県尼崎市に住む同僚もコロナにかかったのですが、こちらはすぐに食糧支援が尼崎市から届いたそうです。
出勤した後も息苦しく、背中が痛みます。のども痛みます。倦怠感もずっと続いています。電話で長く話すと声がかすれてくるとのこと。大きな声は出せません。
一度 治療すると「声は出しやすくなった」となりました。
週一で3回ほど治療すると、背中の痛み、のどの痛みはなくなり、倦怠感もなくなりました。
 
もともとハードワークをこなしていた方です。元気になると 今まで控えていた残業や出張もするようになりました。コロナ後遺症の倦怠感は消えたのですが、自宅に戻るのが夜の12時前という働き方が続いているので、週末の疲労感は出てきます。平日はバリバリ働き、週末は ぐったり疲れて結(ゆい)にいらっしゃるといういつもの日常が戻っています。
 
背中の痛みが続くというコロナ後遺症もあります。痛みをとるのは鍼灸の得意分野です。疲労回復も得意分野です。2022年7月掲載
 

頭の後ろが重く、集中できない40代の男性

冬になって夜が長くなってくると気分の落ち込む方が増えます。今回は頭の後ろが重くなって、集中できなくなった男性のお話です。

☆頭の後ろが重く、集中できない

××年12月初めに再診の患者さんがいらっしゃいました。40代の男性です。長引く風邪がやっと治ったと思ったら、今度は首の後ろと後頭部が重くなったというのです。集中力もなくなり仕事に身が入らないという訴えです。肩こりはもともとない方です。
週2回に4回の治療で ほぼ症状がなくなったので、1週間あけて5回目の治療の時に 再発なく大丈夫なのを確認し下記のアンケートをいただきました。

◆アンケート結果

非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。

◆コメント

内科のお医者さんに「何やろうねぇ?」と言われ不信感をいだき 以前 こちらを利用して良くなった事を思い出し、今回もわらをもつかむ思いで来ました。本当にどうしようもなく仕事にもならなかったので感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
※自筆のコメントは以下からどうぞ
http://yuisuita.sblo.jp/article/186939205.html

◆考察

この男性は2年前の秋に頭痛と左肘の痛み、左耳の違和感で治療したことがあります。冬季うつ病ほどの症状ではなくても、秋から冬にかけて体調を崩される方は結構 いらっしゃいます。
今回は長引く風邪で消耗して、気が頭まで上がらなくなり、重く感じるようになりました。もう少しひどくなるとフラついたりします。抑うつ症状につながっていく症状です。
鍼灸はひどくなる前にちゃんと治すことができます。

※個人情報保護のため少しだけお話の設定を変えている場合があります。みなさんがこの方のように早く治るわけではありません。個人差があります。

肩のこらない身体になる

半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.221 2009/08/03より

先日、30代の女性の患者さんとこんな会話をしました。

私「肩こりをとるだけでなく、肩のこりにくい身体の状態にしていくのが私の針灸治療の目的です。」
「そんなんできるんですか。」
私「できますよ。さっきあなた、肩こりを意識することは最近なくなったといったばかりじゃないですか。」
「そうでした、そうでした。」
私「1日、パソコンに向かっていれば、夜には多少、肩もこるでしょう。少し肩こりを覚えても翌日になったら治っているという状態にはできます。もっと治療がうまくいくと根をつめても、そう簡単に肩はこらなくなります。実際、今のあなたがそうでしょう。」
「そういわれてみればそうですね。肩こりって治るんだ。」

この女性の患者さんは不妊症治療のために肩こりがなくなっても通院されています。肩こりは数回の治療でなくなりました。
身体の中の気がきちんとめぐるようになると肩こりはなくなります。中国の北京では肩こりを訴える患者さんはほとんどいません。日本人も北京に行くと、肩こりが軽くなるか、消失します。大陸性の気候で湿度が低く乾燥しているため、湿邪(しつじゃ)という身体の中の余分な水分が、気の流れを妨げることが少ないからです。

インドの隣、バングラディッシュにも肩こりの患者はほとんどいませんでした。
1994年、少数民族地域バンダルバンの医療活動を支援するための鍼灸師養成プロジェクトにかかわり、バングラディッシュを訪れたことがあります。バングラディッシュは河と河の間に国土があるような、湿地が多く、湿度の高い地域です。ただ一年を通じて暖かい。冬がないのです。湿度は高くても、身体を冷やすことがなければ、気はめぐって行きます。肩こりはおきません。

針灸で身体の基礎代謝をあげ、余分な湿邪を小水や便や汗できちんと外に出し、身体を内側から暖める力がついてくると、肩はこりにくくなっていきます。
夏に自分で出来る対策としては、適度にエアコンを使い湿度を高くしすぎないこと、エアコンの設定温度を下げすぎないこと。毎日、ゆっくりお風呂に入ること。冷たいものを食べ過ぎて胃腸を冷やさないようにすることなどです。
肩こりは、あきらめるものでなく治す症状です。

「頭の後ろが重い」「集中できない、仕事に身が入らない」「吐き気がある」「眠れない」

40代の男性が「頭の後ろが重い」「集中できない、仕事に身が入らない」という訴えで来院されました。風邪をひき ひどい咳と鼻水に苦しみました。風邪はなんとか治ったものの「頭の後ろが重い」という症状が数週間 続いています。咳は治りましたが、吐き気はまだあるそうです。なかなか眠れません。
 
じつは2年前にも頭痛と立ちくらみで来院されたことがある患者さんで、この時は1ヶ月 6回の治療で完治していました。今回も約20日間 5回の治療で完治しました。実際は2週間4回で治ったのですが、1週間 様子をみて再発のないことを確認し、再発防止の治療をして終わりました。
 
肺の気は粛降(しゅくこう)、身体の上から下にうまく降りてこそ正常なのですが、風邪の後に肺の気が弱ったためにうまく下に降りなくなり、吐き気が残ったようです。さまざまな経絡(けいらく) 臓腑(ぞうふ)の異常がおこり頭の後ろが重くなり、集中できなくなり、不眠にもなりました。
身体が弱ったことからくるさまざまの不調を治すのは、鍼灸の得意です。「頭の後ろが重い」「集中できない、仕事に身が入らない」「吐き気がある」「眠れない」といった訴えはまとめて不定愁訴とよばれたりするのですが、伝統的中医学はそれぞれに理由を考え、状態を正確に診断して証(しょう)と呼ばれる身体の現状把握をします。それから弁証(べんしょう)と呼ばれる推論を経て、治測(ちそく)という治療方針をたて経穴(つぼ)を選び、そこに鍼や灸をしていきます。
患者さんからは「これは何に効くツボですか」といわれ「肺に効きます」とか答えていますが、じつはわかりやすくするために単純化して回答しています。実際は複数のツボをいっしょに使うことで複合作用、相乗効果を狙うのがプロのやり方です。
 
◆アンケート回答
 
鍼灸治療後の効果について
回答 非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。
 
IMG_0933-thumbnail2.jpgコメント
内科のお医者さんに「何やろうねぇ?」と言われ不信感をいだき、以前 こちらを利用してよくなったことを思い出し、今回もワラをもつかむ思いで来ました。本当にどうしようもなく、仕事にもならなかったので感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。コメント以上
 

肩甲骨内側の激痛が4回で治りました、ついでに前かがみの姿勢も

50代後半の女性が○○年7月初めに背中の痛みを訴えて来院されました。
昨日から、急に左側肩甲骨内側に激痛が走り始めたという訴えです。
じつはこの方は、少し肥満気味で暑がりです。

太っていらっしゃる方は基礎代謝はあまりよくない場合が多く、それでいて暑がりのことが多いのです。想像してみてください。背中とお腹に10キロずつの米袋を抱えて歩いてみることを。誰だって汗をかきます。基礎代謝が低下していて、エネルギー消費が少ない傾向だから身体にためこんでしまい、太ります。
「暑がりは冷やす」というのが暑がりの人によくみられます。暑がりで薄着をしすぎるのです。エアコン等で冷やしすぎて局所的に気が滞り痛みます。この方には鍼と温灸で局所を温通する治療をしました。4回の治療でほとんど痛みがなくなりアンケートをいただきました。

◆アンケートではほとんど完全になおり苦痛がないという回答と以下のコメントをいただきました。

もともと肩こりがある方でしたが、今回は今までにないひどい痛みで肩甲骨の内側に激痛が走るようになりました。(ちょっと咳をしても前かがみになっても)それでいつも事あるごとにお世話になっているこちらに来させていただきました。1回で激痛はおさまり、3回目くらいからこりの部分がやわらかくなってくる感じで、今はほとんど何も感じなくなりました。私が姿勢の悪さを気にしていたので、そちらも治療していただき、今は背中がすっとまっすぐになっています。ありがとうございました。
コメント以上

〔考察〕コメントの「姿勢の悪さを気にしていたので、そちらも治療していただき今は背中がすっとまっすぐになっています。」という点について

この方には督脉通陽法という身体の陽気をしっかり補う温灸法を施術しました。陽気を補うと背筋は自然と伸びます。姿勢矯正は鍼灸治療の中で自然と行なわれるのです。

◆自筆のコメントはこちらから
http://yuisuita.sblo.jp/article/180041188.html
※夏場の冷え対策
エアコンが効きすぎている場所では首をスカーフか何かで覆って保温してください。首は太い血管が流れていて、体温を放熱しています。「寒い」と自覚する前に保温し放熱を防ぐのがポイントです。
私も新幹線で東京出張する時は首に大きめのハンカチをまきます。ワイシャツの汚れも防げて一石二鳥です。
2017年6月
※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

会議中にお腹が痛くなる 過敏性腸症候群(IBS)が治った

40代後半のサラリーマンの方が約2週間 4回の治療でよくなったお話です。まずメールをいただきました。

☆会議でおなかが痛くなる 過敏性腸症候群(IBS)が治った

◆患者さんからのメール
症状ですが過敏性腸症候群(ガス型)が2年ほど続いています。大腸検査でも異常はなく心療内科ではトランコロンという腸けいれんを抑える薬をもらい一時的にはよくなりますが対症療法で、薬を止めると再発します。
5年程前から中間管理職で職場のストレスによる、不眠や頭痛などの自律神経の異常を感じており、適度な運動は行っていますが過敏性腸症候群がなかなか自力で改善できないため受診を希望しています。よろしくお願いします。メール以上

一番 困るのはお腹がはることでした。会議中にお腹がはってすぐにトイレに行きたくなるのをなんとかして欲しいという訴えでした。肩こりもあります。
一度治療すると眠りが深くなり、お腹のはりもほとんど感じなくなりました。
2度目の治療の後は肩こりも意識しなくなりました。
約2週間 4回治療したところで、アンケートを書いていただきました。

アンケートでは
◆非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。

◆治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。
という回答をいただき以下のようなコメントもいただきました。

◆コメント
ここ4~5年は仕事のオーバーワークで自律神経と腸が弱っていると感じ受診しました。特に過敏性腸症候群(ガス型)は生活が安定した後もしつこく残っていました。
治療後は腸はもちろん頭もスッキリしてよく眠れるようになりました。治療中に教えていただいた「お腹(腰)を温める」とか「お酒の飲み方」なども参考に試した点も相乗効果があったと思います。
一過性の飲み薬では治らなかったところが楽になって大変ありがたいです。
コメント以上

◆解説
過敏性腸症候群とは 日本消化器病学会のホームページによると以下のように書かれています。

腹痛や腹部不快感などの下腹部を中心とした腹部症状、また便秘あるいは下痢などの便通異常を症状としますが、その症状の原因となる器質的障害を認めない腸管の機能性疾患です。しかしその症状は深刻でQOL(生活の質)を低下させることも少なくなく、20〜40歳代に多いことから学業や就業に支障をきたすため近年重要視されています。またストレス社会の先進国に多く、一種の文明病とも考えられています。以上
http://www.jsge.or.jp/cgi-bin/yohgo/index.cgi?type=50on&pk=D47

症状を改善させるのに長くかかるといわれていますが、身体と脳を一緒に治していく鍼灸治療では意外と早く治せることもあります。今回の患者さんも働き過ぎを少し改善し、適度な運動もしているのになかなか治らないからと来院され、早く治りました。
2016年12月

◆自筆アンケートは以下から
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※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

肩関節周囲炎の激痛が4回で治った

2~4月はよく肩が痛み始めます。肩関節周囲炎、四十肩、五十肩になることが多い季節です。

☆肩関節周囲炎の激痛が4回で治った

2月に40代の女性がいらっしゃいました。患者さん本人は「ひどい肩こり」という自己診断をされています。5日前からひどい肩こりになり、夜も痛みやだるさで眠れなくなった状態が続いているとのこと。とくに左肩がつらいそうです。
肩関節周囲炎の初期にみられる症状です。夜も眠れない痛みが一ヶ月ぐらい続く人もいらっしゃいます。

肩関節周囲炎というと「肩が上がらなくなる」「動かなくなる」という症状を思い浮かべる方が多いのですが、あれは症状が進行した状態の話。肩を動かすと痛いので、肩を動かさないようにしていると、肩の筋肉やじん帯はこわばり動かなくなっていきます。骨折等で関節にギプスをしばらくつけた後にギプスをはずしても関節はすぐには動きません。それと同じです。長く動かさないでいると筋肉も落ちてしまうので、やっかいです。
痛みはすぐにとれるのですが、筋肉を回復させる治療に時間がかかります。

今回はすぐに来院されたので、治療する方としては簡単でした。最初に治療した夜は久しぶりにぐっすり眠れたそうです。約10日間で4回の治療をして終わりました。

アンケートでは
◆非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。
◆治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。
という回答をいただき以下のようなコメントもいただきました。

◆コメント
初めてのハリとお灸でしたが、お灸の香でもいやされる事ができて、ハリではコリとダルさがなくなり、良かったです。

◆自筆アンケートは以下から
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20160407-1.html

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。 2016年4月

子育てママの自律神経失調症が1ヶ月でよくなった!

松尾(仮名)さんは小さなお子さん2人の子育て真っ最中の30代の主婦です。2人目のお子さんを出産した6年前から身体の不調に悩まされていました。
とくにここ2~3ヶ月動悸、頭痛、不眠に苦しめられていました。胸の下の方がしめつけられるような痛みもあります。自律神経失調症と診断され心療内科からお薬をもらっていますがなかなか好転しません。眠っても2~3時間で目が覚めてしまいます。

コメントにもあるように、1回の鍼灸治療で寝つきが良くなり、胸の下の方がしめつけられるような痛みが楽になりました。
約1ヶ月 7回の治療をしたところでコメントをいただきました。動悸、頭痛、不眠、胸痛がなくなり、午前中は起きられなかったのが、朝から家事ができるようになりました。

出産は素晴らしいことですが女性の身体にかなりの負担となります。出産後の女性は気血両虚(きけつりょうきょ)という身体の弱った状態です。中医学では1年くらいは養生が必要としています。しかし実際はこの時期こそ赤ちゃん相手に大奮闘する時期、夫や周りがしっかりお母さんを支えることが大切です。

男と女では脳が違います。子育てのしんどい時期、夫がどれだけかかわったかということを女性はしっかり覚えています。20年たっても30年たっても覚えています。女性患者さんが夫に対してもらす本音は私にもずいぶん勉強になりました。
熟年離婚を切り出されてびっくりしないためには、家事育児にしっかりかかわってください。よろしくお願いします。2016年3月

◆アンケートでは「非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【0】である」との評価をいただき以下のコメントをいただきました。

◆コメント

6年くらい前から通院し、ここ数ヶ月は投薬やカウンセリングの効果もほとんどなく動悸も薬によって一時的におさえるというつらい状況でした。ホームページで偶然こちらを知り通院したところ1回で寝つきがとても良くなり3.4回めで頭痛もほとんどなくなり、今まで午前中は眠っていることが多かったですが、家事やそのほかにも時間を有効的につかえるようになっています。心療内科でもとても効果が出ていると言われ減薬しています。ありがとうございました。

◆自筆アンケートは以下から
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20160314-1.html

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

肩のこらない身体になるやり方

肩こりを治すことは簡単です。大切なのは「もちがいいこと」そして「肩のこりにくい身体になること」です。

☆肩がこらない人に近づく

世の中には肩がこらないという人がたくさんいらっしゃいます。まったく健康な人と伝統的中医学でいう陽実(ようじつ)とか陰虚陽亢(いんきょようこう)という証(しょう)の人です。証(しょう)はその時の身体の状態です。証(しょう)は変化していきます。私も若いときは肩こりに悩まされましたが今は全然ありません。

陽実(ようじつ)は身体に気力体力がみなぎっている状態、元気な人は肩がこりません。起業してバリバリやっている青年実業家あたりをイメージしてください。仕事が終わってもジムに行って汗を流しているような人です。本当は過ぎたるは及ばざるが如しで陽実(ようじつ)、元気すぎる人にも落とし穴はあるのですが、ここでは話がややこしくなるので触れません。

陰虚陽亢(いんきょようこう)は陰陽のバランスが乱れている状態、身体を落ち着かせる陰が消耗して、身体を興奮させる陽が相対的に多くなっている人、せかせかと落ち着きなく動いています。不眠や頭痛に苦しむことはありますが、肩はこりません。

要するに陽の気が消耗すれば、気がうまくめぐらなくなり肩がこりやすくなります。陰虚陽亢(いんきょようこう)のようにバランスが乱れ、病的に陽が多くても肩はこりません。

運動すると一時的に気はめぐるのですが、運動で疲れて陽の気が消耗してしまう人は翌日からまた肩こりに悩まされます。クイックマッサージなどの「もちが悪い」のは、陽の気を補充していないからです。鍼を使って陽の気を補充することもできますが、温灸の方が何倍も効率がいいので、私は温灸を多用します。身体が十分にあたたまって、気がめぐっていれば肩はこりません。お風呂にはいった直後はたいていの方が肩こりを忘れているはずです。

☆2回の治療で肩こりがなくなる

矢沢(仮名)さんは30代の働く女性、ひどい肩こりに悩まされています。肩こりだけでなく目頭がしびれ、目が開けづらくなっているという症状で来院されました。
1回の治療で症状が楽になり一週間後にもう一度 来院されました。当初の症状は楽になっているけれど少しだけ残るということでした。その日は長く戸外で立った後に左ひざが痛むようになったということで、そちらも治療しました。階段を降りる時に痛むというのをその場でとりました。階段を降りる時に痛むというのに履いてこられたのはハイヒール、おしゃれの方が痛みに勝っている女性はたくさんいらっしゃいます。ハイヒールで降りても痛くない状態にしました。

その後一ヵ月後に別件で来院されました。肩こりは治っています。一日 パソコンをすると体だるいと感じることはあっても翌日には回復しています。この時にアンケートをいただきました。
アンケートでは
◆非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。
◆治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。
という回答をいただき以下のようなコメントもいただきました。

◆コメント
目の内側のしびれや目があけにくい症状は全くなくなりました。肩こりはほとんどありませんが、一日中パソコンを見ているような仕事の日の夕方や夜にやや肩がこる(というか体がだるい)と感じることがあります。

◆自筆アンケートは以下から
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20151209-1.html

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
 

肩の痛みと一緒に10年続いた手足の冷えもなくなりました。

安井(仮名)さんは60代初めの女性です。2週間前から左肩が痛み始めました。本人いわく「24時間痛い」左の人さし指もしびれます。趣味でパソコンをされるようです。痛むまでは「10時間触っていた」状態でしたが、今は1時間ほどにされています。

50歳頃から肩こりもひどくなり、手足も冷えるようになりました。
2回治療したところ、当初の痛みを10とすれば4ぐらいという状態となり3回目で当初の痛みを10とすれば2.5ぐらいになりました。
約3週間で完治。ずいぶん以前からあった寝つきの悪さもなくなり、手足の冷えも消えました。手首にまいていたサポーターも用済みに。
寝つく時に頭の中で音が鳴っていてなかなか眠れなかったのですが、それもなくなりました。ここでアンケートをいただきました。
アンケートでは
◆非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。
◆治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0.2である。
という回答をいただき以下のようなコメントもいただきました。

◆コメント
通院2回目以降かなり楽になりました。その後一進一退ながらも良い方向に向かいほぼ3週間で完治しました。肩コリだけでなく手足の冷えについても治療していただき、寝つきの悪さも針で治るとは大きな驚きでした。ありがとうございました。

◆自筆アンケートは以下から
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20151130-1.html

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
2015/11/30

頭がぼおっとしていたのが治った アトピー性皮膚炎のかゆみもとれた

尾形(仮名)さんは20代後半の主婦です。足が冷えて仕方がない。肩もひどくこる。夜は眠りが浅い、昼間は頭がぼおっとするとの訴え。2年前からぼおっとするのがひどくなりました。半年前から身体もかゆくなりはじめ、肩にひどいアトピー性皮膚炎があり、胸にもポツポツとあります。しゃんとしようとカフェイン入飲料を飲むと、今度は胸がドキドキする始末。甘いものが食べたくて仕方がないそうです。

1度治療したところ劇的によくなりました。かゆみがなくなり、肩こりもなくなりました。頭もぼおっとしなくなったので、カフェインに頼る必要もなくなりました。よく眠れます。2週間後に再度来院されたのですが、肩にあったアトピー性皮膚炎がきれいに消えていました。首から胸の付近がよくかゆくなるのでステロイド軟こうを塗っていたのですが、塗らなくなったそうです。ステロイドをやめてもかゆみは出ません。甘いものもとくに欲しいとは思わなくなったそうです。足も以前ほどは冷えなくなりました。便秘はないと言われていましたが、大便の量が増えていました。

甘いものを食べたくなるのは中医学では脾気虚(ひききょ)といい、消化器系が弱っている時に起こると考えています。一度の治療で脾気虚が大分改善されたのでしょう。
脾気虚になると身体の余分な水分、湿邪(しつじゃ)をうまく外に出せなくなります。湿邪が経絡、気の流れる道をふさげば、肩こりや痛みになります。湿邪がある条件のもとで熱をもつと湿熱となり、かゆみやアトピー性皮膚炎になります。

脾気虚も気虚(ききょ)の一種で頭にうまく気が回らなくなると、昼間は頭がぼおっとして夜は眠れなくなります。

尾形さんの治療はもう少しかかるかなと考えていたのですが、うれしい誤算でした。湿邪がわるさをしているので、湿度の高い梅雨や夏は状態が悪化する可能性はあります。その時はまた1~2回治療すればいいでしょう。
もちろん定期的に治療して、どんどん健康になる、予防するという選択肢もあるのですが、その辺は 患者さんの選択に任せています。

◆アンケートでは「非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【1】である」との評価をいただき以下のコメントをいただきました。

◆コメント
とても楽になりました。また時間がある時に伺います。お灸がとても良かったです。冷えもかなりよくなりました。

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。2015/5/31

 

会社に行くとおなかが痛くなるという症状がとれたら肩こりもなくなりました。

中村さん(仮名)は30代の女性、PMS(月経前症候群)の治療をご希望で来院されたのですが、いつも肩がこる、会社に行くとおなかが痛くなる、ふらっとするという症状をおもちです。ふらっとするのは貧血のため仕方がないと自分ではおっしゃいます。
自分で原因を断定し、自分で納得されている患者さんは結構いらっしゃいます。

ふつうに治療するとたしかに身体は楽になるのですが、しばらくするとまた肩がこってきます。そこで思考鍼をしてみました。
思考鍼とは理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)をなくす鍼灸のやり方です。あるツボに鍼をして一定の刺激をしている時に、恐怖の対象や過去の衝撃をうけた出来事を思い出してもらうやり方です。出社した自分の姿を鍼をしながら想像してもらいました。
おなかが痛くなりましたが、別のつぼに鍼をして腹痛をとりました。今度は出社を想像しても腹痛は出なくなりました。

しばらくして来院されたので症状をお聞きすると、会社に行くとおなかが痛くなる、ふらっとするという症状はなくなりついでに「いつも肩がこる」と言われていた肩こりもなくなっていました。おなかが痛くなるのは過度の緊張のためです。いつも緊張していると肩がこるのも当たり前です。思考鍼が過度に緊張する状態をリセットしてくれたのです。

治療終了後にアンケートをいただきました。

◆アンケートでは「非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【2】である」との評価をいただき以下のコメントをいただきました。

◆コメント
朝 会社に行く時のめまい、貧血、胃の痛みが大分よくなりました。体調もじょじょによくなっていると思います。肩こりも楽になりました。

15年前からの頭痛が治りました、膝の痛みの治療がきっかけで

白井(仮名)さんは50代の女性です。数日前から右膝の内側が痛くなったと来院されました。膝は一度で楽になり、日常生活に支障はなくなりました。痛みが急にひどくなる前から長く歩くと膝が痛むという症状があったのですが、これも4回ほどの治療でなくなりました。
じつは白井さんにはもっと深刻な悩みがありました。15年来の頭痛です。膝が一度で楽になった後に相談されました。
ここ1年ほどは家族関係でストレスも多く胃痛もおこるようになりました。頭痛が出ると1日寝込んでしまうことが多いそうです。
約1.5ヶ月7回治療したところでほぼ頭痛も胃痛もなくなりアンケートをいただきました。

◆アンケートには「よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。」「治療前の苦痛を10とすれば今は1」と回答いただきました。

◆コメント
長年の頭痛でこれが普通だと思っていたのが先生の治療で頭痛のない生活がこんなに頭がすっきりしていると気付かされました。長い間モヤがかかっていたような感じだったのがすっかり晴れて気持ちまで楽になりました。
ひどくなると寝込むこともあったのが今週は一度もありません。1日だけ頭痛がありましたが半日で治ってしまいました。ほんとうにありがとうございました。

この後 2ヶ月 頭痛の再発のないことを確認しています。

鍼が苦手な男性も、効くからきます。肩の痛みが消えた。

鍼は苦手だけれど、効くから来るという患者さんもいらっしゃいます。猪俣(仮名)さんもそんな方。お連れ合いから勧められて来院されました。お連れ合いは一度だけ来院されたのですが、肩の痛みが一度で治り、上がらなかった肩が上がるようになっていました。
猪俣(仮名)さんは30代の電気工事の職人さんです。20代の時に野球で右肩を痛めてから、たびたび肩の痛みで苦しんでいらっしゃいます。仕事柄、腕を上にあげて作業することが多いのですが、痛みを我慢しながら仕事を続けていらっしゃいます。
一度の治療で痛みなく腕を上げることができるようになりました。アンケートは2度目の治療の時にいただきました。
 
◆「よい効果があった少し 苦痛はあるがずいぶん楽になった」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は3である」と回答していただきました。
 
◆コメントには
はりがこわいので、出来れば来たく無いですが、効果があると感じたので、いたくなればまた来たいと思います。
と書かれていました。できるたげ来なくて済むように治療効果が長く続く鍼灸を一生懸命施術させていただきます。
結局 猪俣さんは4回の治療ですべてよくなりました。
鍼をこわがるのは男性の方が多いようです。
 
 

風邪の後の背中の痛みが1週間で消えました。喘息も改善。

まだ風邪やインフルエンザが流行っているようです。今回は風邪の発熱の後にひどく背中が痛んだ患者さんが治ったお話です。2014年4月17日掲載。
 

☆風邪の後の背中の痛みが1週間で消えました
 

村田さん(仮名)は40代後半の女性です。一週間前に風邪をひいて発熱、背中が痛くなりました。発熱はしばらくしておさまったものの背中の痛みはとれません。仰向けに寝て背中を圧迫すると痛いとのこと。横向けになってもらい、側臥位で治療しました。1日おきに2回治療したところ当初の痛みを10とすると3~4という状態に落ち着きました。その後もう一度治療すると10とすると0.5というところまで激減、治療開始から1週間がたっていました。4回で背中の痛みはなくなり治療を終了しました。この段階でアンケートをいただきました。
村田さんは持病の喘息もありその後も時々、治療を続けています。背中の痛みの治療中も息苦しさもありそちらもいっしょに治療していました。鍼灸は慢性的なものだけでなく急性の症状にも良く効きます。風邪の後に咳が続くような時もよくききます。
/acupuncture/cold/
 

◆鍼灸治療の効果を
1.非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。と回答され「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0.3である。」と回答されています。
 

◆コメント欄には以下のように書かれていました。

大変 痛みがとれ楽になりました。
夜も眠れ助かります。ありがとうございました。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

数ヵ月後も元気でした!PMSで全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんのその後

「全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんの治療 PMSも」の吉本(仮名)さんの数ヵ月後の様子を知るためにアンケート出していたのが返ってきました。

☆数ヵ月後も元気でした!PMSで全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんのその後

結(ゆい)を卒業された後も、吉本さんは順調です。
吉本さんは、右下の歯茎に麻酔したところ、翌日朝から右側に違和感が出現、右半身全体に違和感がでるようになったとのことで来院されました。不安感がつよく、理由のない不安感におそわれた時は過去の怖いこともいっしょに思い出すそうです。胸がしめつけられるようになることもよくあります。しゃべりながら涙を流し話がよくとんでいましたが、2ヶ月弱の治療で卒業されました。
/acupuncture/depression/


◆鍼灸治療の効果を
よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。と回答され「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。」と回答されています。


◆コメント欄には以下のように書かれていました。

先生へ お手紙ありがとうございます。中略 先生の所に初めて行った時のような、どうしようも手に負えない不安感はなくなりました。ありがとうございます。治療中の先生の言葉にも何度もはげまされたり、心のモヤモヤ感がなくなりました。今は漢方やセルフケアで保てています。心というのは、ゆれうごくものなんですね。コメント以上

当時、仕事でスピーチする機会があるというのでスピーチの練習の仕方を教えたことを思い出しました。まあ私の失敗談中心のバカ話だったのですが。若い方が自信を回復していく姿をみるのは嬉しいものです。

無月経が3ヶ月で治りました、ついでにアトピー性皮膚炎もよくなりました

五十嵐(仮名)さんは十代後半の学生さん、中学2年の頃から生理が始まったのですが、1年に1~2回しかきません。3ヶ月治療したところ定期的に生理がくるようになりました。
アトピー性皮膚炎も小学校高学年からあり、頚や肩もこり、足がつりやすいそうです。こちらの方も肌がきれいになり、かゆみもなくなりました。「頚、肩のこり」が最初になくなり、次に足がつらなくなり、アトピー性皮膚炎がきれいになった後に生理がくるようになりました。五十嵐さんは中医学でいうと血虚(けっきょ)のタイプ、少しだけ気虚(ききょ)もありました。
中医学では「頚、肩のこり」「足がつる」「アトピー性皮膚炎」「無月経」を別の病気とは考えません。「頚、肩のこり」は気虚(ききょ)のために気のめぐりが悪くなったために起こっています。
足がつるのは筋肉にうまく気血(きけつ)が回っていないため、アトピー性皮膚炎は血虚のため皮膚の状態が悪くなったためです。血虚の肌はアトピーとは限りませんが、カサカサしてかゆみが出やすくなります。
無月経は血虚で栄養状態が悪くなっているためです。無月経という病気を治すというよりは、身体を元気にしていく中で自然と回復していくイメージです。
アンケートには「生理が毎月来るようになってとてもうれしいです。」と書かれていました。無月経の治療はホルモン療法、低用量ピルだけではないのです。鍼灸は本当に身体を治していきます。
 

※五十嵐さんの場合は血虚でしたが、無月経の原因は血虚ばかりではありません。

原因不明の右胸の痛み、頭痛、目の奥の痛みもきれいになくなりました

森田(仮名)さんは50代の女性、デスクワークが多くパソコンと向かい合う毎日です。右の背中と胸が痛いという主訴で来院されました。8ヶ月前から続いています。頭痛、目の奥の痛みもあります。いくつもの医院、病院を回りましたが結局、原因不明。痛みだけでなく首や肩もこります。5週間8回治療して痛みはほぼなくなり、この段階でアンケートをいただきました。
 

◆アンケート回答

よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。治療前の苦痛を10とすれば今は1である。

◆コメント

原因不明の痛みで何科に行ってもわからず、諦めていましたがこちらに伺い本当に楽になりました。針治療はしたことがなかったので怖いイメージがありましたがもっと早く来ればよかったと思います。ありがとうございました。
 

森田さんは中医学的にみれば肝欝気滞(かんうつきたい)という状態、気のめぐりがひどく悪くなっていました。じつはこの後、1ヶ月くらい治療をお休みしたところ、少しだけ右胸の痛みがぶり返したのですが、1回ですぐになくなりました。
 

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

交通事故治療は鍼灸で 急ぎは領収書発行で

2014年3月22日の朝日新聞に「自動車損害賠償責任(自賠責)保険に対し、接骨院からの保険金請求が急増していることが分かった」というまことに残念な記事が掲載されていました。
http://www.asahi.com/articles/ASG3P5HXFG3PUUPI001.html
「交通事故治療専門」とか「自己負担0円」などとうたっている整骨院がふえていたので、いつかはこういう記事が出ると予想していました。こういう不心得もののために交通事故の被害者、とくに治療が長引いてしまった方がよけいにいやな思いをされるのではと心配です。
11年前に私は以下のようなメルマガを書いています。
 

☆むち打ち症はじつはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の面が大きい 
/acupuncture/cat_headache/


私のところで最初から治療を始めて長引いた経験はありませんが、一般的には治療が長引けば長引くほど加害者や相手の保険会社の方との間は険悪になっていきます。患者さんのかかえる苦しみに関する無理解や病気への疑いの攻撃にさらされ、精神的に二次被害をこうむっているのです。そのために治りにくいのです。 中略
追突事故は仕方のないことですが、むち打ち症はじつはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の面が結構大きいことを、事故処理にあたる保険会社の方がしっかり認識していただきたいと望んでいます。事故は防ぎにくいかもしれませんが、被害者に精神的に二次被害を与えることはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の認識さえあれば防げるのですから。以上11年前のメルマガ一部抜粋おわり。
 

☆交通事故治療は鍼灸で 急ぎは領収書発行で
 

むち打ち症は本来は整形外科だけでなく、心療内科もいっしょになって治療すべき疾患です。私は鍼灸で心も首も治していきます。
むち打ち症を鍼灸で治すという認識が保険会社に少ないので、私は患者さんに「保険会社に鍼灸で治すという了解をとってください」とお願いしています。保険会社との連絡を私が代行するようなことはしていません。患者さん自身に汗をかいてもらうことで「治す」という積極的な気持ちになってもらうためです。保険会社には鍼灸の治療費を請求しています。
すぐに治療を開始してほしいという患者さんからは普通に治療費をいただき、領収書を発行しています。患者さんにはその領収書で保険会社に請求してもらいます。
週に2回治療して、だいたいは1~2ヶ月で治しているので、これまで保険会社とトラブルになったことはありません。交通事故治療は鍼灸がよく効きます。早くきちんと治したい方は、どうぞ信頼できる鍼灸院をさがしてください。

頭痛がとれた (患者さんの声)

voice_07_2_25.jpg 40代初めの女性です。数年前から頭痛に苦しまれていました。慢性的な肩こりもありました。約4ヶ月治療したところ、頭痛はなくなり半年以上なかった生理もくるようになりました。この方は3月頃花粉症の出る方でしたが、そちらも楽になりました。息子さんの慢性鼻炎には自宅での温灸を指導しました。ご主人のヘルニアとあるのは、腰椎椎間板ヘルニアのことです。

痛み止めのやめ方

2011/2/27のブログ

田所(仮名)さんは70代の女性、1ヶ月前から左肩が痛む、痛みで夜眠りにくい、早朝にとくに痛むと来院されました。

半年ほど前から膝や指が痛むということで鎮痛剤を常用されています。
医師から処方されているのですが、薬剤師さんからは「量が多すぎる、減らした方がいい」と注意を受けています。
鎮痛剤は胃を荒らすだけでなく、肝臓や腎臓にも負担をかけることがあるからです。

3回ほど治療すると痛みで夜眠りにくい、早朝にとくに痛むといった症状が消えました。2週間たつとほとんど痛みを意識しない状態になりました。動かなかった腕も動きます。

そこで「痛み止めをやめてみてはどうでしょう」と持ちかけました。
その頃の田所さんは痛いから鎮痛剤を飲むのではなく、痛くなったらこわいから飲むといった状態と見受けられたからです。
「痛みが再発したら結(ゆい)ですぐに治しますから、思い切ってやめてみましょう」と励ましました。

指の腫れもひき、膝も日常には支障のない状態になっていました。
「やめてもなんともなかった」と嬉しそうに報告された田所さん。
3週間で治療終了。
故郷にいらっしゃる100歳近くの母親の世話をすると出発されました。

痛いから鎮痛剤を飲むのではなく、痛くなったらこわいから飲むという方は結構見受けられます。
痛みに対してよけいに過敏になり、痛みを慢性化しやすいのですが、なかなかやめられないようです。
過剰な仕事を抱え、仕事中に痛くなっては困るからと常用を続ける方もいらっしゃいます。

痛み止めはその場しのぎです。
身体を酷使し続けている状況をごまかしているだけ。
治ってはいないのです。

信頼できる治療家の治療を受けながら、鎮痛剤の常用をやめることに挑戦してみてください。春はチャレンジする季節です。


※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

8日間で治った四十肩

2011/5/27 ブログより

昨日から肩がズキズキ痛み始めたと40代の男性が来院されました。
痛みで肩を動かすこともできません。肩関節周囲炎、四十肩です。
職場では「治るまでに1年かかる」「自然に治るのを待つしかない」とさんざん脅されていました。

2回の治療で痛みは消失。
8日後には自由に肩を動かせるようになり、連休前に治療を終了しました。
東日本大震災への鍼灸ボランティアのために長めの休みをいただく予定になっていたので、私もほっと胸をなでおろしました。

じつは糖尿病をお持ちの患者さんだったので、治りにくいのではと心配していたのですが大丈夫でした。

四十肩、五十肩は「長くかかる」という迷信が蔓延しています。
ほおっておくと一ヶ月~半年も夜の痛みに苦しむ場合もあります。早めに鍼灸治療を受けてさっさと治してください。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

身体の半分だけ調子の悪い患者さん、四十肩

結(ゆい)通信No.317 2011/07/26より

私は患者さんの不安感を大きくするような言い方は好きではありません。
本当に大変な症状なら仕方がありませんが、たいして悪くもないのにおおげさに言って患者さんを不安にする医療従事者も少数ですがいることはいます。

治療に一番大切なのは患者さん自身の「治ろうという気持ち」。

患者さんの「治ろうという気持ち」を治療家がお手伝いして「治っていく自信」に変えていくのです。そうでなくても不調で気落ちしている患者さんに対し、自信や希望をなくすような発言は厳に慎むべきと考えています。


先日、40代の女性が来院されました。
左肩が上がらない、昼間も夜も肩が痛い、だんだんと左手に力が入らなくなってきたという症状です。 典型的な肩関節周囲炎、四十肩です。
すでにある整骨院で2ヶ月にわたって治療をうけていたという事実に驚きました。
ちっともよくなっていません。

患者さん「私は左ばかりが悪いんです、左の腰もおかしいし、左脚もだるいし、時々痛みます。なかなか治らないのは私のこの特殊な体質のせいなのでしょうか。前の整骨院の先生もそう言われましたし。」 私「左ばかり悪いという人、右ばかり悪いという人は普通にいらっしゃいます。特殊な体質でもなんでもありません。2ヶ月治療して治らないのは、あなたの身体のせいではなくて、先生の治療技術の問題です。」 一生懸命、治療してもうまくいかないこともあります、しかし四十肩程度の疾患がうまく治せないからといって患者さんの体質のせいにしてはいけません。患者さんの希望を奪い、本当に治りにくくしてしまいます。
治らないと患者さんから言われ続けるのは治療家にとってもつらいことです。
けれどつらさを患者さんにぶつけてはいけません。

この患者さんは1回の針灸治療で左肩が上がるようになりました。洗濯物が苦労せずに干せるようになったと喜ばれました。日常的な肩の重さ、だるさもなくなりました。
治療した夜は痛みもなく久しぶりにぐっすり眠れたそうです。夜の痛みも軽減しました。特殊な体質でないことは明白です。
みなさんも根拠もあいまいなままに不安感をあおりたてるような医療従事者にはお気をつけください。


※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

ぶり返した肩こりの原因は?

結(ゆい)通信No.245 2010/4/21より

春名(仮名)さんは40代の専業主婦、3月に耳管開放症の治療のためにいらっしゃいました。頑固な肩こりもあったのですが、2回ほど治療するとすっかり楽 になり、寝つきもよくなりました。
ところが3回目に来院された時は浮かない顔。聞くと治っていた肩こりがまた出てきたとのこと。耳の調子もよくなっていたのがもどりかけています。
私の治療の仕方は変えていないし、春名さんの生活にも変化はなかったようです。
ピンときて「暖房はどうされていますか」とお聞きしました。部屋で暖房は使っていないとのお返事。「部屋を暖めてください」とお願いしました。
1回目の治療の時は暖かかったのですが、前回の治療との間に寒波が来て、気温が大幅に低下していました。寒さが気のめぐりを妨げたのです。寒さがストレスとなったのです。春名さんは足が冷えて、顔のほてりやすい方。こういう方はほてるのを嫌い、暖房を控える場合が多いのです。専業主婦の方は家にひとりでいることが多いので、ついつい暖房費も節約しがちです。実際は寒いと身体の代謝は低下してしまいます。暖房をつけてもらうようにお願いしたら、治療後の肩こりの再発がなくなりました。
別の女性の患者さんは4月に猛烈な肩こりで来院されました。薄着で寒い日に買い物に出かけたら、その日の夜からひどく肩がこりはじめました。「コートは?」と聞くと「もうクリーニングに出してしまった」とのお答え。コート以外の服で防寒に気をつけていただくようお願いしました。
天気予報の最高気温、最低気温に注意を払い衣服の調節に気をつけてください。
これだけ気温の上下があり、天候不順となると、自律神経もおかしくなります。
めまいや頭がふわっとする感じに苦しむ方も多いようです。もちろん針灸で治療できます。軽いうちにきちんと治しましょう。


※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

1年間悩んでいた顎関節症(がくかんせつしょう) 1ヶ月で落ち着く

半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.140 2006/11/12より

口を開けると痛い 、口を開けると関節で音がする、口が開かないといった症状があるとき、たいてい顎関節症(がくかんせつしょう)と診断されます。 顎関節症の治療は歯医者さんの専売特許ではありません。ついでの顎関節症(がくかんせつしょう)と私は呼んでいます。あごの具合も悪いのだけれど、なにより肩こり頚のこりがひどい。だから鍼灸にきた。あごもいっしょに治るものならば、いっしょに治してもらおう。結(ゆい)ではそういう患者さんが多いから、ついでの顎関節症というわけです。

6月に来院された30歳代の男性もついでの顎関節症の方。
頚と肩のこりがひどくなって1年になる。夜も眠りにくい。あごも噛み合わせが合っていない気がする。右あごががくがくする。という訴えでした。

3回の治療で顎関節は楽になりました。一ヶ月と一週間に9回の鍼灸治療をして治療を終わりました。治療効果を問い合わせるアンケートのメールを出したところ、3週間ぐらいして次のような返事をいただきました。

「お陰様で今のところ肩と首のコリは軽減し、夜もよく眠れています。あごは日によって調子が変わり、気になる時はありますが特別つらいということはありません。とりあえず暫くは様子を見ようと思います」

転居されて通院しづらくなったこともあり「様子をみる」ということになりました。
日常には支障なしといったところのようです。噛み合わせをいじらなくても、日常に支障なしというレベルまでは数回の治療で到達できました。

顎関節の具合の悪い人は、リラックスするのが下手、緊張しやすい人が多いようです。ぬるめのお風呂にゆっくり入ったり、足湯をしてみてください。
肩、頚、あごの緊張がゆるんで楽になるかもしれません。


お知らせ 8月に講師として出席した日本中医学交流会・鍼灸分科会学術大会の記事を最近ネット上で見つけました。「週刊あはきワールド」というあんま、はりきゅう業界向けの専門誌の一部が掲載されているもの。 記者が「鍼灸が本質的に風土の医学である限り、中医学も、次第に中国直輸入の段階を過ぎていくのだろう。」と結んでいるのに同感です。 藤井は「日本的中医学の追求者」と紹介されていました。 週間あきはワールド2006年9月6日号

寝違い

急性の頚椎捻挫です。

骨に問題はなく 筋肉や筋が痛んでいます。
最初は首が重い感じ、こったような感覚がいつもよりひどいなと感じているうちにどんどんひどくなり、ある朝 起きてみたら、首が動かなくなっている。ちょっとでも動かそうとすると電撃のような痛みが走るといった具合です。

これもまず一回で 劇的によくなります。電気かけたりマッサージしたりするより鍼が効果的です。一回でなんとか仕事ができるようになります。
まず一回で 劇的によくなり、2~3日に一度程度の針灸治療を2~3回ほどでほぼ完治します。軽いものは一回で治ります。針灸は鎮痛剤とは違います。いったん痛まない状態になり、しばらく痛まない状態がキープできれば、痛みが再発するということはありません。

車を運転する人はバックができないので すぐに治療に来られますが、1~2週間も我慢してこられる方もいらっしゃいます。

治療開始が早ければ早いほど、早く治ります。

四十肩、五十肩

肩関節周囲炎のこと。
四十歳や五十歳のころによく発症することからそう呼ばれます。 ちょっところびかけて手をついたりした後に痛み始めることもあれば なんの思い当たるふしもないのに痛みはじめることもあります。

最初は 夜もズキズキ痛んで眠れない状態が一週間程度 人によっては一ヶ月以上続きます。そのうち夜の痛みが少しましになってきたかな、なんとか眠れるかなという段階にはいります。なんとか眠れるようになったはいいけれど、今度は早朝 痛み始めます。寝返りの時の痛みは耐えがたいもののようです。


一ヶ月以上痛む状態でほおっておくと 肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態になります。動かすと痛いものですから 動かさない。 そのため筋肉や筋が かたまってしまうのです。
骨折なんかして 例えば指をギプスでしばらく固定してしまうと、ギプスをはずしてもすぐには指は動きません。それと同じです。おもだるく痛んだり、動かそうとすると びりっと痛んだりするようになります。

針灸治療は早ければ早いほど 早く治ります。

最初の 夜もズキズキ痛んで眠れない状態でただちに治療を開始した場合 1~2回の治療で ズキズキ痛む状態がなくなります。でもまだ重だるい状態が残ります。それから週2回 2週間程度で 治ります。


痛みはじめて一ヶ月以上たった場合 一ヶ月以上から半年程度がまんして、あるいは整形外科などで治療したもののおもわしくなくて 針灸治療に来られた場合。
当院では正確に統計をとったわけではありませんが、この段階の患者さんが一番多いようです。

みなさん夜や早朝の痛みが残っています。
1~4回の治療で 夜や早朝の痛みが ほぼとれます。針灸は鎮痛剤とは違います。いったん痛まない状態になり、しばらく痛まない状態がキープできれば、痛みが再発するということはありません。
痛まなくなっても、肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態が残ります。
夜や早朝の痛みがとれ次第、肩の動きをよくする治療にはいります。

腕を前に上げる、自然に電車のつり革をつかむような動作がまず1~2回の治療でできるようになります。みるまに腕が上がるようになるので、患者さんはびっくりされます。これで日常生活の大半は苦にならずに送れるようになります。

次は腕を横から挙げる動きです。これは2~5回程度かな。こっちのほうが改善しにくいようです。半年もほおっておかれると この段階で苦労します。

よく五十肩は「自然に治るのを待つしかない」と男性の間で言われているそうですが、大間違いです。

40 代 50代の男性は働き盛り、忙しいし通院もままなりません。残業も多いし、肩の痛みで通院することを上司にいっても 定時に帰してもらえるかどうかもわかりません。
自分が何人かの部下をもち、自分から早く帰るわけにはいかないという立場の人も多いでしょう。体の不調を訴えると査定に響くかもしれません。

そんなこんなで しっかり通院治療もままならない。そういうきびしい現実の中から 五十肩は「自然に治るのを待つしかない」という神話が生まれたのかもしれませんね。

五十肩の治り方 3日か3ヶ月か

結(ゆい)通信No.102 2005/12/12より

最近 治療した五十肩の患者さんお二人の治り方があまりに対照的だったので、紹介します。
五十肩の治り方 3日か3ヶ月か お二人とも50~60代の女性で、仕事をされています。


Aさんの場合 11月の中旬にいらっしゃいました。
整形外科に3ヶ月 通っているが治らないというのです。左肩が痛くてだるい。夜は痛みで目が覚めるとのこと。肩の動きもままならず、服の脱ぎ着に苦労するとのこと。仕事のほかにも、掃除洗濯を毎日こなしいつも忙しく働いていらっしゃいます。洗濯は毎日しないと気がすまないという方です。

Aさん
「整形外科の先生に肩を動かしていないと、固まるといわれた。だから毎日 動かしている。肩を動かす運動もしている」

「肩を動かすのは夜の痛みがおさまってから。夜の痛みがある間は、できるだけ肩を使わないでください。針灸ですぐに夜の痛みはとりますから、痛みがなくなってから動かすようにしてください」
3回ほどの針灸治療を一週間の間にして、夜の痛みがなくなりました。寝返りするたびに肩が痛み、目が覚めていたのがなくなりぐっすり眠れるようになったと喜んでいらっしゃいました。


Bさんの場合 11月の終わりにいらっしゃいました。
2日前から急に右肩が痛くなったというのです。ちょうど土曜日でした。針灸治療の後、Bさんにお願いしました。

「ちょうど土日だから一切の家事をやめて静かに過ごしてください。夜に痛みはじめたりするとたいそうつらいものです。最初がかんじんです。痛みがひどくならないようにして早く治しましょう。」 休みあけの月曜日は肩が重だるい程度、痛みは出ていません。家族の協力で土日は上げ膳据え膳で過ごしたとのこと。もう一度 針灸治療をして終わりました。

読者のみなさんは、五十肩に3日付き合いますか、3ヶ月付き合いますか。それ以上ですか。半年以上がまんしたという患者さんも結構いらっしゃいます。痛みを認識するのは脳ですが、脳というのは不思議なもので、痛みの情報がいったん脳に強くかきこまれると、情報をかきかえるのに大変手間がかかる時もあります。

五十肩は最初が大切です。最初にできるだけ安静を保ち、きちんと治すこと。整形外科で痛み止めの注射をしてもらう方もいらっしゃいますが、痛み止めで治ったと錯覚しないでください。痛みを感じなくさせることと、治ることは別のことです。痛みを感じなくなったからと、今までと同じように肩を使えば炎症を悪化させます。痛み止めが2~3日して切れたらより強い痛みが襲ってきます。また痛み止めに頼り、同じように仕事をする。こういうことを繰り返すと炎症も慢性化して治りにくくなります。仕事の都合に身体をあわせるのではなく、身体に仕事の都合をあわせるのです。長くとはいいません。3日間、身体の都合に付き合ってください。

針灸は痛みだけをとるのではなく、自然治癒力を高め五十肩の患部をきちんと治します。できれば整形外科を経由して、こじらせてからではなく、すぐに針灸院に行ってください。

追突されました

2003/05/9

むち打ち症について 先日、追突されました。
渋滞で、止まっていると突然、車が、ガクンとひと揺れ。驚いて外に出ると 後ろの車が、バンパーに接触していました。たまたま私の車と同じメーカーの営業所の前の路上での事故だったため、すぐに営業所の中に、私の車と追突した車を入れました。路上に車を置くと 渋滞をひどくしてしまうからと考えたからです。 軽い追突だったため、むち打ち症にもならず助かりました。

営業所の中で お茶をいただきながらの示談交渉。
メーカーの営業所のため、車の修理見積もりもその場で出てくるという、ぶつけた先方さんにも恵まれた状態でしたが、お互い気分は最悪。バンパーがちょっとへこんだ程度の軽微な事故とはいえ、やはり気分のいいものではありません。なるほど追突されるとこんな不愉快な感覚になるのかと、これまでむち打ち症で治療してきた患者さんの顔を思い浮かべながら交渉しました。


追突された場合の心得 むち打ち症、つまり首の捻挫はすぐに痛みが出てくるわけではありません。足首を捻挫しても、すぐに痛くならない、しばらくたってから痛くなるのと同じです。そうかといって足首のようにはれあがることは、まずありません。

事故直後は 興奮していますから、痛みも感じにくくなっています。だから「なんともないよ」と言ってしまいがちですが、ちょっと待ってください。ほんとに軽微な追突以外は「むち打ちはすぐに痛くならない時もあると聞いているから、2~3日様子をみます」と言っておいたほうがいいでしょう。


追突してしまった場合の心得 相手が事故直後は「なんともない」と言っていて、 2~3日たってから「どうも具合が悪い」と言ってきても、仮病を疑わないでください。そういうことはあるのです。それに不快感は痛みをひどくします。ストレスで気の流れが滞ります。
仮病を疑うような失礼な言動は、相手のむち打ち症をよけいに治りにくくしてしまいます。

脳波もMRIも、むち打ち症の診断に何の役にも立ちません。客観的な診断はむずかしいのです。法律的にどんな態度が有利なのかは、私にはわかりませんが、治療する立場から言わせてもらうと、誠実な対応が、相手さんの痛みや不快な症状を早く取ることにつながります。


針灸治療の費用も自賠責、任意保険で 追突された交通事故の治療費用はたいてい、先方の保険会社に支払ってもらいます。針灸治療の費用も大丈夫です。針灸でやってみようかなという方、整形外科で治療してもすっきり治らない方は、保険会社の人に「針灸で治療したい」ときちんと言ってください。

むち打ち症はじつはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の面が大きい

2003/05/13 以下はメールマガジン 結(ゆい)通信第34号に若干手をいれたものです。

針灸治療の経験から メールマガジン結(ゆい)通信第34号をお送りします。結(ゆい)通信No.33で追突事故にあったことを書いたところ、何人かの読者の方々からお見舞いのメールをいただきました。ありがとうございます。メルマガにも書いたように、本当に軽微な追突事故で、しかも一ヶ月ほど前の話で、私は大丈夫です。

ある読者の方からは「怖かったですね。ほんとに大丈夫ですか?」というメールをいただきました。私の場合は「渋滞で、止まっていると突然、車が、ガクンとひと揺れ。」という程度だったので恐怖感はなかったのですが、これがもう少し強い衝撃だったら恐怖を感じたのだろうなと思っています。

むち打ち症はじつはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の面が結構大きいと思っています。


PTSD、心的外傷後ストレス傷害って何? PTSDは、突然の衝撃的出来事を経験することによって生じる、精神障害のこと。日本トラウマティック・ストレス学会(JSTSS)によると、交通事故によるPTSDをはじめとする精神的後遺症に関する研究が開始されたのは、1990年前後と最近のことのようです。
PTSDは心の病いといわれていますが、脳の活動の変調、各種ホルモンや神経伝達物質の分泌異常といったことがおきることがわかっています。


むち打ち症と針灸 むち打ち症に針灸治療が高い効果をあげることができるのは、針灸が自律神経失調症に高い効果をあげることができるのと同じ面があると思っています。針灸では、PTSDという考え方が世の中に知られる契機となった阪神大震災のはるか以前から、むち打ち症をたんなる首の障害、頚椎捻挫と捉えず、全身の調整をして治していました。このことが結果としてストレス傷害によって変調をきたした各種ホルモンや神経伝達物質の分泌異常、脳の活動の変調を調整していたと考えられます。


まわりの無理解から二次被害を受ける 臨床の中でこじれたむち打ち症の患者さんを診ることが 時々あります。整形外科などでの長い治療の後、治らないからと針灸にいらっしゃるのです。これらの患者さんは例外なく加害者や相手の保険会社の方との間で、いやな経験をされています。

私のところで最初から治療を始めて長引いた経験はありませんが、一般的には治療が長引けば長引くほど加害者や相手の保険会社の方との間は険悪になっていきます。患者さんのかかえる苦しみに関する無理解や病気への疑いの攻撃にさらされ、精神的に二次被害をこうむっているのです。そのために治りにくいのです。 二次被害とは最初の被害体験だけでなく、その被害のためにさらに別の対象、ここでは加害者や相手の保険会社の方から傷つけられる体験をすることです。

追突事故は仕方のないことですが、むち打ち症はじつはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の面が結構大きいことを、事故処理にあたる保険会社の方がしっかり認識していただきたいと望んでいます。事故は防ぎにくいかもしれませんが、被害者に精神的に二次被害を与えることはPTSD、心的外傷後ストレス傷害の認識さえあれば防げるのですから。

春の訪れをつげる寝違い

2003/03/13

結(ゆい)通信No.23 3月6日発行で「2~3月は四十肩、五十肩になりやすい季節です。今年はいつまでも寒いから3~4月かも知れません。冬の間 静まっていた体内の気が、春になると動き始めます。そのときに頚部や肩で故障がおきやすいのです」というようなことを書いた。

ここ2~3日、3月にしては ひどい寒さがやっとゆるんだかなという感じになってきたところで、米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手が寝違えで欠場というニュースが入ってきた。
結(ゆい)にも 頚部や肩の痛みを訴える患者さんが 新たにいらっしゃるようになった。どうやら人の身体にも 春がやってきたようだ。


春におこりやすい身体の不調 人の身体も植物と同じ面がある。中医学(中国の伝統医学)の考えでは、春になると、冬の間は静まっていた人間の身体の「気」が動き出す。「気」の流れる道、経絡(けいらく)に故障があると、いろいろと困った症状が出てくる。残念ながら夏になったらきれいに治るというものでもない。鎮痛剤を使って痛みだけを 感じなくさせたところで「気」の流れがよくなるわけでもない。それどころか鎮痛剤は「気」の流れをよけいに滞らせてしまう面がある。滞らせて 別の不調をひきおこす可能性がある。

春におこりやすい身体の不調をざっとあげてみると、頭痛それも頭の横に多い。
耳の痛み。 耳の痛みとともに顎の開け閉めに違和感がある。 くびの痛み。 肩の痛み。 背中の痛み こり。

腰の痛み 腰から足の痛みそれもふとももの後ろでなく横の痛みが多い。

体が重い。 体がだるい。 いつも眠い。 頭が ぼおっとする。なにごとにもやる気が おきなくなる。

ずいぶん早めに目がさめてしまう。 夢ばかりみてぐっすり眠れない。ちょっとしたことで苛々する。
気分がそわそわして落ち着かない。目がかすむ 目が疲れやすい 目が痛い。


自分でできること 早めに鍼灸で「気」の流れる道、経絡(けいらく)の調整をして治してあげるのにこしたことはないが、なかなかそうもいかない人も多いだろう。

春は ゆったりとした気持ちで散歩をしたり 軽く体操をしたりするといい。具合が悪いと家に閉じこもりがちだが 春は戸外に出ればいい。ひどい花粉症の方は別として。

冬は うちで養生することをすすめるが、春は違う。なんか調子悪いなと思っていても 思い切って戸外に出て うっすらと汗がにじむくらいの感じで動いているうちに 意外と調子がよくなっているものだ。梅でも桜でも心地よいと思うものをみているとさらに効果的だ。
私としてはできるだけ自然豊かな中に 身をおくことをすすめるが、デパートやスーパーの春物の衣料やブランド品を見ているほうが心地いいという方はそれでもいい。


寝違い、冷やすか 暖めるか 寝違いをしたときに 冷やしたほうがいいか 暖めたほうがいいかとよく聞かれる。私はその時の 患者さんの状態を診て答えることにしている。個人個人そしてその時の状態によって違うのだ。比率的には暖めることをすすめる場合が多い。読者のみなさんは まずは暖めてみて、具合がわるかったら冷やしてみるという順序でやってみられたらどうでしょう。

ところで松井選手、キャンプの宿舎にも使い慣れた枕を持ち込んでおり、寝違いの原因は不明とのこと。季節を、診断に組み入れているエコロジカルな医学、中医学(中国の伝統医学)が米国の鍼灸では主流だ。米国の鍼灸師に聞いても私と同じことを答えるだろう。「春がきたのだ」と。

四十肩、五十肩 自分で体験してみて

2003年3月

五十肩 早めの治療が大切 俗にいう四十肩、五十肩です。肩関節周囲炎といいます。
四十歳や五十歳のころによく発症することから そう呼ばれます。ちょっところびかけて手をついたりした後に痛み始めることもあれば なんの思い当たるふしもないのに痛みはじめることもあります。

最初は 夜もズキズキ痛んで眠れない状態が一週間程度 人によっては一ヶ月以上続きます。そのうち夜の痛みが少しましになってきたかな、なんとか眠れるかなという段階にはいります。 なんとか眠れるようになったのはいいけれど、今度は早朝 痛み始めます。寝返りの時の痛みは耐えがたいもののようです。

一ヶ月以上痛む状態でほおっておくと 肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態になります。動かすと痛いものですから 動かさない そのため筋肉や筋がかたまってしまうのです。

骨折なんかして 例えば指をギプスでしばらく固定してしまうと、ギプスをはずしてもすぐには指は動きません。それと同じです。おもだるく痛んだり、動かそうとすると びりっと痛んだりするようになります。

針灸治療は始めるのが、早ければ早いほど早く治ります。


私の経験 実は私も2002年の3月ごろ四十肩になりました。2~3月は四十肩、五十肩になりやすい季節なのです。

私の場合は 朝 何気なく右腕を動かしたときにビリッという感じで痛みが走りました。じわっと右肩に不快感、違和感が広がりました。初めての経験です。夜もズキズキ痛んで眠れないという患者さんの言葉が脳裏によみがえります。

すぐに いくつかのつぼにお灸をして右肩をキネシオテープで固定しました。
針灸やマッサージの仕事はしましたが、右腕で重いものをもつようなことは一切やめました。昼休みは またお灸です。痕ののこる直接灸、熱いやつです。直接灸をいやがる患者さんは多いので患者さんに使うのはもっとマイルドなものにすることが多いのですが、こういう時はよく効きます。それに治療時間がかからないのが、仕事の合間にするには向いています。

こんな調子で お灸を繰り返し、たまに針もして、3日で完治しました。4日目にはキネシオテープの固定もはずしました。
夜の痛みは経験しないですみました。

針灸治療は始めるのが、早ければ早いほど 早く治るというのを実感した次第です。


五十肩どれくらいで治るのか 結(ゆい)で針灸した場合の話ですが

最初の段階 夜もズキズキ痛んで眠れない状態でただちに治療を開始した場合 1~2回の治療で ズキズキ痛む状態がなくなります。でもまだ重だるい状態が残ります。それから週2回 2週間程度で治ります。

痛みはじめて一ヶ月以上たった場合。一ヶ月以上から半年程度がまんして、あるいは整形外科などで治療したもののおもわしくなくて 針灸治療に来られた場合。

当院ではこの段階の患者さんが一番多いようです。

夜や早朝の痛みが残っています。1~4回の治療で 夜や早朝の痛みが ほぼ とれます。針灸は鎮痛剤とは違います。いったん痛まない状態になり、しばらく痛まない状態がキープできれば、痛みが再発するということはありません。

痛まなくなっても、肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態が残ります。夜や早朝の痛みがとれ次第、肩の動きをよくする治療にはいります。
腕を前に上げる、自然に電車のつり革をつかむような動作がまず1~2回の治療でできるようになります。みるまに腕が上がるようになるので、患者さんはびっくりされます。これで日常生活の大半は苦にならずに送れるようになります。
つぎは 腕を横から挙げる動きです。これは2~5回程度かな。こっちのほうが改善しにくいようです。半年もほおっておかれると この段階で苦労します。


「直接灸してもいいよ」という方は自分から 2~3月は四十肩、五十肩になりやすい季節です。今年はいつまでも寒いから3~4月かも知れません。冬の間 静まっていた体内の気が、春になると動き始めます。そのときに頚部や肩で故障がおきやすいのです。

結(ゆい)にいらっしゃった時に「直接灸してもいいよ」という方は自分からおっしゃってくださいね。

痕の残る治療法の選択はこちらからは提案しにくいのです。 ほかの針灸院に行かれた時も、「直接灸してもいいよ」という方は自分から言われた方がいいでしょう。

治療家にとっては 選択肢が広がります。患者さんのためにもいい治療ができるかもしれません。

頚部が痛い、足のかかとが痛い 骨はたいてい関係ありません

2003年2月

見えやすいものに原因があるとは限らないのです 頚部が痛いとか 凝るとかいって来院される患者さんたちの多くがこんなことをおっしゃいます。
「レントゲンをとったら骨に異常があるといわれました」不安そうにこうつけ加える方もいらっしゃいます。
「治らないんでしょうか」

私はたいていこんなふうに答えます。
「大丈夫 治ります。骨の異常は治らないけれど、つらい症状はとれます」「だいたい骨の変形が その痛みの原因かどうかもわかりません」

  足のかかとが痛いといって来院される方もいらっしゃいます。最初は 朝 歩き始めが痛いといった症状からはじまります。ほおっておくと だんだんひどくなり いつも痛いといった状態になります。たいていは、ここまで状態が悪化されてから 来院されます(早めに治療を開始するほうが治りやすいのはいうまでもありません)

足のかかとが痛いという場合、整形外科に最初にかかられ 物足りなさから結(ゆい)にいらっしゃるといったケースも多いのですが、レントゲンを撮ると 足のかかとの骨にとげのようなものができている時があります。
患者さんはびっくり!「治らないんでしょうか」ときます。

私の回答は頚部の時とほぼいっしょです。
「大丈夫 治ります。骨のとげ(骨棘、こつきょく)は治らないけれど、つらい症状はとれます」「だいたい骨の変形が その痛みの原因かどうかもわかりません。痛みが出やすい状態の時に 骨のとげもできやすいのかもしれませんね」

頚部の痛みが治っても、骨の変形に変化なし。かかとの痛みがとれても、骨のとげは変わらずというのは、専門家の間ではよく知られている事実です。


痛みをおこしている身体全体の状態に注目 伝統的中国医学ではこういった痛みを 痛い場所で気の流れが滞っているため、気滞(きたい)のためにおこると考えます。

気の流れが滞っている状態を助長するのが 湿邪(しつじゃ)と呼ばれる身体内の過剰な水だったり お血と呼ばれる 行き場を失った古い血だったりします。

気が消耗して、流れる勢いをなくすこともよくあります。疲れたときに、どこかが痛みだした経験ありませんか。

痛い場所だけに注目しない。痛みをおこしている身体全体の状態に注目するというのが伝統的中国医学による針灸の大きな特徴です。気を補って、蓄積した疲労をとったり、新陳代謝を活発にしたり、おしっこをよく出るようにして湿邪(しつじゃ)をとったりといろんな方向から身体に働きかけます。

痛み止めの薬でとにかく痛みを感じにくい状態にもっていき そのうち身体の方で勝手に治ってくれるのを待つのとは大きな違いです。


思い切ってお医者さんに質問を 見えやすいもの、わかりやすいものに原因があるとは限りません。骨の形はたいてい年をとると変形してくるもの。しわがよるようなものです。骨の変形があるからと悲観しないでください。

患者さんのおっしゃることをよく聞くと、医者が「骨の変形は治らない」と言ったのを「この痛みはなおらない」と誤解なさっている場合が多いようです。
お医者さんに質問したり、問い返したりするのがなかなかできないという方は まだまだ多いようです。後でいろいろと思い悩むよりは 思い切ってお医者さんに質問するようにしませんか。
くよくよすると痛みはよけいひどく感ずるようにもなるのです。